2013年創業。訪日外国人向け和食料理教室のパイオニア。世界最大級の口コミサイト「TripadvisorよりBest of the Best受賞

料理教室名を教えてください。

YUCa’s Japanese Cookingと言います。

料理教室の特徴を教えてください。

和食に興味のある外国人向けの料理教室です。

1回のレッスンは約6名で、参加者全員で一緒に料理をしていきます。途中、レッスンの雰囲気を盛り上げるため参加者を個別に指名し、皆の前で料理をしてもらう場面もあります。

レッスンのメニューは、最初に問い合わせをした人が決めることができ、随時、HP上のカレンダーから予約をしていただいています。

レッスンの時間帯は、基本的に月曜日から金曜日の午前中(10時〜12時30分)です。料理教室後には、約30分ほど地元スーパーマーケットツアーを無料で実施しています。母国に帰ってからも和食を頻繁に作ってもらうことをコンセプトにしているので、ツアーでは食材の紹介や選び方などをアドバイスしています。

料理教室を始めるきっかけを教えてください。

会社員生活をしながら、いつか自分で起業をしたいと思っていました。その後、国際ビジネスを学ぶために北米(アメリカ、カナダ)へ留学。留学中に寿司や天ぷら以外の和食がまだまだ浸透していないことやアレンジされていて正しく伝わっていないことにショックを受けました。帰国後のある日、東日本大震災を経験し、「人生は自分が思うよりも短いのかもしれない」と思うようになり、「自分が好きなこと、自分ができること、皆から求められていること」を考えるようになりました。それと同じ頃、カナダ人の友人が勧めてくれた民泊ビジネスをスタート。そこで日本の朝ごはんを提供していた際、ゲストの方から和食を教えてほしいと言われることが多くなったことが、最終的に背中を押してくれました。

料理教室で学んでいる方の声をいくつか教えてください。

レストランで和食を食べると高いから、自宅で作れるようになりたいと思い参加しました。難しいイメージがありましたが、YUCa先生はその先入観を見事に取り払ってくれました。

普段は全く料理をしないけれど、日本の一般家庭を見てみたいので参加しました。YUCa先生の教え方は的確でわかりやすかったです。

スーパーマーケットツアーでは、商品の陳列の様子や食材の選び方を教えてもらえることがよかったです。また、日本人の日常を体験できて嬉しかったです。

料理教室の生徒さんはどのようにして集めているのですか?

ブログやSNS経由で申し込みされる方がほとんどです。最近は、旅行関連アクティビティや料理教室を紹介するサイトにも登録して、集客をしています。

レッスンで紹介するレシピはどのようにして考えていますか?

どのような和食を作ってみたいのかをゲストの方に直接聞いたり、SNSを通じてオンラインでヒアリングしています。リサーチを兼ねてさまざまな飲食店に出向いたり、海外の食関係のブログを見たりもします。その後、「簡単・美味しい」を意識しながら、オリジナリティが出るように試作をしてレシピを考案しています。

料理教室を開いて嬉しかったことはなんですか?

料理教室に参加された方が、メールやSNS上でレシピを再現したことを教えて下さったときが一番嬉しいです。アレンジされた料理写真を見ると、何度も作って下さっていることが伝わってきて、さらに嬉しくなります。

他には、来日するたびにリピート参加してくださる方がいること、以前参加された方のご友人やご兄弟、ご家族が参加してくださることもとても嬉しいです。ここ数年は、YouTubeやSNSフォロワーの方も参加してくれることがあり、時代を感じます。

困ったなと思うことはありますか?

結構あります笑!

  • 自宅での教室のスペースに限りがあり、人数に制限を設けなければならないのでお断りをしなくてはいけないことがあること
  • 子供がまだ小さいので平日の午前中しか料理教室を実施できないこと
  • 教室が始まってから実はベジタリアンであると言われること
  • 声をかけないと家の中に靴で上がってしまう

など多数です。国際交流を日々積み重ねているので、異文化の習慣の違いを良い意味で伝え続けています。

料理教室を通して気が付いたことはありますか?

  • 世界は広くて、本当に色々な価値観があること
  • 料理教室に参加される動機は人それぞれだということ
  • コツを掴めば、だれでも和食を上手に作ることができるということ

これからやってみたいことは何ですか?

  • 定期的にオンライン料理教室をして、世界中にいる和食好きの方々と一緒に料理をしてみたい
  • 「英語で学ぶ!キッズ向け料理教室」をやってみたい
  • 出張料理教室をしてみたい
  • 和食ファンを増やす活動をしていきたいです
  • 2023年からプレミアムお茶ブランドを立ち上げたのでオンラインショップを立ち上げたり、菓子店とコラボレーションの展開を進めていきたいです

料理教室がある日の一日の流れを教えてください。

6:00〜レッスン道具の準備

6:30〜朝食作り、朝食

8:00〜キッチンスタジオの掃除、レッスン道具と食材の準備

9:30〜キッチンスタジオの最終チェック、のれんを玄関前に置く

9:45〜レッスン参加者お迎え

10:00〜レッスン開始

12:30〜レッスン終了

12:40〜地元スーパーマーケットツアー開始

13:00〜片付け

13:30~昼食作り、昼食

14:10〜食材発注、買い出し

15:30〜お礼メール送付&翌日のレッスン参加者への連絡

17:30~夕食作り、家事

18:30~家族団らん、セルフケア

21:00〜就寝

料理教室の内装のこだわりについて教えてください。

内装のテーマはモダンジャパニーズです。日本らしい雰囲気が出るように、障子や提灯の照明の内装を施し、飾り樽で作ったサイドテーブル、熊手、招き猫やだるまなどのアイテムをさりげなく置いています。壁には、LEGOで作った世界地図や北斎の絵画を飾っています。小さな子供がいるので、生活感が出ないように気をつけています。

料理教室の設備、器具について教えてください。

オリジナルの作業用のワークテーブルは、知人のデザイナーに設計してもらいました。レッスンで使う調理器具や食器などは、かっぱ橋道具街や谷中で購入しています。

料理教室の形態、または進め方について教えてください。

最初に自己紹介をし、参加者にもそれぞれ自己紹介をしてもらっています。その後、レッスン後に訪れて欲しい近場の観光スポットを簡単に紹介した後、当日作るメニューとその料理の概要、料理の工程について説明します。レッスン用のエプロンを着用し、手を洗ったらレッスンを開始。レッスン終了後は、作った料理の実食時間です。

料理教室の間取りを教えてください。

左図の通りです。

6人くらいの生徒さんが料理スタジオ内を動き回るので導線は広めにとっています。

レッスン中の服装について教えてください。

オーダーメイドのエプロンをつけて、ヘアバンドを着用しています。

代表者の方のプロフィールを教えてください。

YUCaと申します。福島県いわき市出身です。

親戚に農家が多く、幼少の頃から東北地方の地産地消の食材を食べて育ちました。

大学卒業後、トロント(カナダ)とニューヨーク(アメリカ)で国際ビジネスを学びながら、フードライターとして執筆活動しました。帰国後、発酵食・玄米菜食レストランと保育園で実務経験を積み、本格的に料理家の道へ進みました。

2013年、外国人向けの日本家庭料理教室を設立しました。

2019年、初の料理本『YUCa’s Japanese Cooking ~The first cookbook by YUCa~』を出版しました。2020年、レシピアプリ『Recipe by YJC」を発表しました。

2015年より、世界最大級の口コミサイトTripAdvisorより人気の料理教室として『Travelers’ Choice(旧Certificate of Excellence)』を7回受賞しました。2021年と2023年には、同サイトより『Best of the Best』受賞しました。

2児と犬2匹の母です。今後ともよろしくお願いします。